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口蹄疫清浄ステータスの回復を申請

農林水産省消費・安全局は10月6日、国際獣疫事務局(OIE)に対し、OIEが定めるワクチン非接種口蹄疫清浄国のステータス回復の要件(最終発生に係る殺処分から3カ月経過等)を満たしたため、口蹄疫清浄ステータス回復の為の申請を行った。


申請時に提出された報告書の概要

1.口蹄疫撲滅の経緯

 ・2010年4月20日、宮崎県において口蹄疫の発生を確認。同県内に封じ込めたが最終的には292農場で発生が確認され、21万1608頭の感染動物及び感受性動物が殺処分される。
 ・川南地域では5月22日から緊急ワクチン接種が実施され、ワクチン接種動物はすべて殺処分された(7万6143頭)。
 ・ワクチン接種動物の殺処分は6月30日に終了し、最終症例の殺処分は7月5日に終了した。以後3ヶ月間、日本での口蹄疫発生は認められていない。
 ・疫学調査の結果、3月中旬にはウイルスが侵入したものと推定し、その経路はアジア地域から人、物の移動等に伴って侵入した可能性が高い。
 ・発生の中心となった川南地域は畜産農場の密集地域であり、また感染家畜発見の遅れ及び急速な発生の増加に伴う殺処分・埋却の滞りにより、さらに城内での感染が継続した。

2.口蹄疫撲滅の戦略

 発生農場を中心とする半径10キロ以内の移動制限区域、及び半径10キロから20キロ以内を搬出制限区域とし、家畜の移動禁止や通過車両の消毒などの防疫処置が行われた。

移動制限区域は清浄性が確認され最終症例の殺処分及び埋却完了後、21日が経過して時点で順次解禁、7月27日に今回の発生に伴う最後の移動制限が解除された。

3.ワクチン接種

 5月22日からすべての感受性家畜に対してワクチン接種が行われ、26日は対象動物の99%以上の接種が終了した。その後、殺処分と埋却は6月30日までにすべて終了した。

4.サーベイランス

 移動制限解除前に、清浄性確認のサーベイランスを実施する。また移動制限解除後、宮崎県内全農場の全頭を対象とした血清サーベイランス(150戸2124頭)を行い、結果はすべて陰性であった。また野生動物を対象とした血清サーベイランス(ニホンジカ16頭及びイノシシ49頭)の結果もすべて陰性であった。

5.結論

 日本は、摘発淘汰政策、移動制限及び発生多発地域へのワクチン接種により、口蹄疫を撲滅した。すべtのワクチン接種動物は6月30日までに処分された。最終発生の殺処分及び埋却は7月5日に終了した。以後3ヶ月間、野生動物を含む広範なサーベランスで、口蹄疫の発生は確認されていない。