トップページ > 最新情報 > 国内豚コレラ対策手遅れにならないのか?

最新情報


国内豚コレラ対策手遅れにならないのか?

国内の豚コレラの発生は、岐阜県、愛知県、長野県、滋賀県、大阪府等で確認され、最近は岐阜・愛知と限られた地域での発生となっていたが、ここにきて三重県、福井県と広がる気配となっている。

対策としてのワクチン投与は、獣医師会などからの要請があるが、行政当局のゴーサインは出ていない状況が続いている。ワクチン投与を躊躇しているのは、ワクチン投与で温泉国指定を避けたいということの様で、現在、農産物の輸出に力を入れている農水当局としては避けたいのかもしれない。

しかし、豚コレラの拡大原因が野生のイノシシと見られるだけに、農場を堀で囲う等の対応も成果には?印が付く様だ。現在、中国を中心に拡大が続いているアフリカ豚コレラに対する対応試験なのかと言う悪口にも聞こえる。

原因が野生のイノシシからの汚染となるだけに、発生農場としても、全頭処理した後、清掃などしても新たに豚を導入しても、再び汚染されるのではという懸念が消えず、再スタートできないという状況も生まれている。

ワクチン投与に対して何か障害となっているのか解らないが、更に拡大して手の付けられない状況になる懸念はないのだろう。対策は早めがリスク管理の鉄則である。

(飼料通信 2019年8月2日号より抜粋)